1期目を終えて、2期目へ
合同会社キューブリック代表の伊藤です。
2025年9月29日の設立から、まもなく1期目を終えます。ひとりで走り抜けた1年でした。うまくいったことも、ムダにしたことも、同じくらいありました。2期目に向けて、ここで一度整理しておきたいと思います。
1年、何をやっていたか
この1年を一言でまとめるなら、広範囲にたくさんの種をまいた、ということに尽きます。
毎日何かに挑戦し、何もしていない日は1日もありませんでした。手を動かせるときは手を動かし、手を動かせないときは頭を動かす。行動を止めないことだけは、自分に課し続けてきました。
事業の大部分を占めているのは、他社への技術提供・参画です。
さまざまな企業に入らせていただき、どういった仕組みで事業を成立させているのか、どんなチームワークで動いているのか、指揮系統はどうなっているのか。そうしたことを内側から見せていただきました。webディレクション、フロント業務、システムエンジニア。あらゆるポジションで参画してきました。
広く浅くではなく、社数は多くなくとも事業の中枢まで入り込んでコミットする。だからこそ学びになります。1年で複数の会社に就職したような、濃密な経験ができました。これは狙い通りでもあります。
40歳になるまで、ひとつの会社にとどまり、自分自身の成長も長年止まっていました。独立し、さまざまな会社に参画させていただく立場になったことで、成長を感じる場面がかなり増えました。
同時に、自社のサービスも複数立ち上げ、運営してきました。
収益の3つの型を考えながら
事業を組み立てるうえで、常に頭の中にあったのは3つの型です。
- 目先で動かすお金
- 定期的に生まれるお金
- 積み上がっていくお金
この3つをそれぞれどの事業で回していくのか、そのためにどんな事業が必要なのか。それを考えながら、ひたすら手を動かしてきた1年でした。
「先に計算し尽くす」ことの価値
一方で、これはやっても意味がなかったな、と思うことも数多くありました。浅はかな判断で時間を無駄にしたことは、何度もあります。
そのなかで痛感したのが、シミュレーションの大事さです。先に計算し尽くしてしまえば、時間や体力を犠牲にすることなく、机の上で何度だって失敗できる。この当たり前のことに気づかされたとき、事前に計算することの価値を身をもって理解しました。
今では、目にしたいろいろな職業について、勝手に年商と利益率を算出してしまう癖がついたほどです。とはいえ、まだまだ経営1年生。学ばせていただくことは山ほどあります。
やらないことを、先に決める
複数の小さな事業を同時に進めていると、今、何のために何をしているのかが分からなくなる瞬間があります。それでも走り切ったことで、何がダメで何が良いのか、判断がちゃんとできるようになってきた実感があります。
そこで2期目に向けて決めたのが、やらないことを事前に決めておく、ということです。
明確にムダな部分はもちろん、ムダではないけれど費用対効果が合わないもの。ここには手を出さない。自社で取り組む事業は、収益に繋がるものに絞ります。ただしこの「収益」は目先の売上だけを指すものではなく、中長期で見たときの伸びしろも含みます。うまくいった場合の可能性まで想定したうえで、優先順位を決めていきます。これはお客様からお預かりする仕事の話ではなく、自社でどこに時間を張るかという話です。
たとえば、送客数のわりに収益に結びついていない自社サイトがあります。安定的に一定の収益は出してくれているので、まったくのムダだったとは思いません。ただ、事業設計の段階できちんと計算できていれば、ここまで時間を費やす必要はなかったはずです。着手する前に考えるべきでした。
反応があるかも分からないのに、システムをきっちり作り込んでしまう。そうした、結果に繋がらないこだわりに時間を使ってしまったケースも、かなり多かったと思います。
ひとりでやるということ
ひとりでやっていると、寂しさを感じる場面は正直多かったです。ただ、誰かの力がどうしても必要だ、と感じた場面は、今のところ一度もありませんでした。
年頭所感でも書いたとおり、私が法人化を選んだのは、いずれ仲間を迎え入れ、組織として動ける体制をつくりたかったからです。その考えは今も変わっていません。ただ、1期目を終えた時点での結論としては、今すぐ人を増やす必要性はあまり感じていない、というのが正直なところです。
自分ひとりでAIを活用しながら、設計、ディレクション、運営、SEO対策、広告運用、改修・修正作業、コンテンツ作成、新規事業の立ち上げ、0→1。あらゆることがスピーディに進行できているためです。利益率、かかる時間、うまくいった場合の上限とリスク。それらを考えると、どうしても今はやらなくていい、という選択肢になってしまいます。
ひとつのサービスが大きく育ったとき、そこで必要性を感じたなら、そのときは雇用を考えたいと思います。
2期目は「育てる」フェーズへ
広くまいたからこそ、もうここには手を広げなくていい、という領域も見えてきました。
まいたもののうち一部は、すでに芽を出し、少しずつ育っています。2期目は、この芽を大事に育てていくフェーズになります。事業として安定した根を張る幹に育つよう、コントロールしていかなければならないと思っています。
たとえば、勢いで作り上げた「株速報」というアプリ。何も宣伝していないのに毎日ダウンロードされ、今や100DLを達成しました。大きな成果ではありませんが、株というニッチなジャンルで、広告も一切打たず、時間をかけずに作ったものが、これだけ動いている。ポテンシャルは相当あると感じています。ブラッシュアップして、オフィシャルなアプリとして力を入れていってもよさそうです。
技術支援は引き続き続けます。他の会社の経営を学ばせていただける、その中枢に近づきたいという思いがあるからです。キューブリックとしての自社サービスを育てつつ、他社の良いところを取り入れていく。
2期目はそんな進め方になります。

おわりに
1期目にご縁をいただいたすべての皆様に、心より感謝申し上げます。2期目も引き続き、よろしくお願いいたします。
